ソフトウェア開発紛争では、契約書、技術仕様書、通信記録、確認書類、リポジトリ、検収記録、不具合の説明、テスト版または稼働版へのアクセスが極めて重要です。
鑑定人は、提示された要件と実際の機能を照合し、不具合の有無、各モジュールの実装の完全性を確認し、製品を利用できない技術的原因を説明できます。
資料を正確に収集するほど、作業の検収を巡る法的紛争と、ソフトウェアの実際の状態という技術的問題を区別しやすくなります。
相談前に行うこと
- 元のファイルと文書を保存する。
- 必要なく記録媒体やデータを変更しない。
- 質問一覧を用意する。
- 裁判用の調査か、訴訟前の調査かを明示する。
不具合と新たな要望を区別するには
主要な課題の一つは、製品の実際の動作と合意済みの要件を照合することです。実装上の誤りと新機能への要望は技術的な性質が異なるため、技術仕様書の各版、変更記録、当事者間の通信記録が重要になります。
ソフトウェア製品で調査する事項
- 実装済みのモジュールと利用シナリオ。
- エラー、制約、不具合の再現性。
- 外部連携、API、データ交換。
- アクセス可能な場合のソースコードおよびリポジトリの履歴。
- 成果物を所定の目的で利用できるか。
検収資料
確認書類、指摘事項一覧、バグ報告、デモの記録、提供されたアクセス権限の情報は特に重要です。これらから、どの成果物が提示され、当事者がどのような不備を記録したかを再構成できます。
実務上の成果
専門家意見書は、請求、交渉、訴状の準備、裁判所選任鑑定人への質問の作成、実施済み鑑定の検証に利用できます。
専門家との作業の進め方
まず、課題と利用可能な資料を予備的に確認します。その後、調査対象、技術的に適切な質問、必要なアクセス権限、成果物の形式を協議します。元のデータが不足している場合、専門家は追加で保存すべきファイル、文書、エクスポートデータを事前に示します。
最終的な意見書では、提供された情報、実施した作業、確認された特徴、制約、結論を区別します。これにより調査の論理を検証でき、文書を請求、交渉、裁判手続に利用できます。
早めに相談した方がよい場合
元のデータを早く保存するほど、消失や改変のリスクは小さくなります。システムの再インストール、プログラムの更新、ログの削除、機器の修理依頼を行う前に、資料の記録方法を相談することをお勧めします。